- (目的)
- 第1条 この規程は、一般社団法人日本ダイカスト協会(以下「当会」という。)が主催するすべての会合(総会、理事会、委員会、部会、勉強会、賀詞交歓会、懇親会など、形式を問わず当会の活動とされる会合をいう。以下単に「会合」という。)の運営や統計情報の交換等、事業者団体としての活動について、我が国独占禁止法(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律)を含む各国・地域の競争法(以下「競争法」という。)を十分に尊重し、これを遵守することを目的とする。
- (適用範囲)
- 第2条 この規程は、すべての当会会員及びその役職員(以下「会員」という。)並びに当会専務理事及び事務局職員(以下「当会役職員」という。)に適用する。
- (責任者)
- 第3条 当会の競争法コンプライアンスの総括責任者は会長とし、担当責任者を専務理事とする。担当責任者である専務理事は、この規程が適切に運用されるよう日常業務として絶えずチェックし注意を喚起するとともに、問題ある場合は会長及び理事会に報告しなければならない。
- (会合における禁止事項)
- 第4条 会合においては、次のような行為を行うための議論や情報交換を行ってはならない。
(1) 販売価格、供給数量などを取り決めて競争を制限する行為。
(2) 価格戦略、価格構成、価格変更の予定、代受条件などの申し合わせ。
(3) 販売先制限、販売地域制限、生産機種制限などの申し合わせ
(4) 取引先、取引数量、売上高、市場占有率などを取り決めて競争を制限する行為。
(5) その他競争法に抵触するおそれのある行為。
- (会合の出席者)
- 第5条 会合においては、競合関係の有無に関わらず会員のみでの接触を避けるため、原則として、当会役職員が1名以上出席するものとする。
- (議題、資料の事前確認)
- 第6条 当会役職員及び会合の議事進行等運営を司る者(以下「議長等」という。)は、会合における議題、配付資料等について、競争法上問題となるおそれのある内容が含まれていないことを事前に確認しなければならない。
- (議事進行)
- 第7条 会合において時機を問わず競争法上問題となる話題が出た場合は、次の対応を行う。
(1) 議長等は、競争法上問題となるおそれがある発言をした者に対して、注意を促す等の措置を講じるものとし、それにもかかわらず、発言者が発言を中止しなかった場合、議長等は当該会合を終了させ、当該終了事由を議事録により残すものとする。
(2) 出席者は、会合の進行中において、出席者の発言が競争法上問題となるおそれがあると判断した場合は、議長等に対して発言者への注意を促す等、議長等の議事進行を補佐するものとする。
- (議事録作成)
- 第8条 会合に出席した当会役職員は、会合において出席者が不適切な言動を行った場合の対応の記録を残す観点から、原則として定款上定められている会合においては議事録を作成する。
- (懇親会等)
- 第9条 会合終了後等の機会おいて、参加者相互及び当会役職員との懇親を目的として開催される当会主催の懇親会(以下「懇親会」という。)においては、当会役職員1名以上が必ず参加し、この規程に定める禁止事項が話題になった場合は、直ちに発言の中止を求め、中止されない場合は懇親会を終了しなければならない。その場合は理事会に報告するものとする。また、懇親会に限らず、当会が主催するすべての活動についても同様とする。
- (統計業務)
- 第10条 統計業務は、専務理事が統括する事務局業務とし、当会職員を当該業務に係る責任者及び担当者たる職員(以下「統計担当者」という。)に指名する。統計資料は、過去の客観的な市況事実として集計し、集計結果を現状把握のため提供するもので、その目的以外に使用してはならない。また、統計業務の実施に当たっては、次に掲げる事項を遵守する。
(1) 会員から提供を受ける統計情報は機密事項として扱い、その情報の収集・集計は統計担当者が自ら行うものとし、他の当会役職員、会員、外部との情報遮断を行う等情報管理を徹底すること。
(2) 統計担当者は、統計業務の報告で必要な場合のみ統計情報を提供した会員の統計担当者と接触し、それ以外での接触を行わないこと。
(3) 統計担当者が統計情報提供会員や当会役職員に提供する統計情報は、全会員の集計結果のみとし、個別会員を推測し得る情報の開示は行わないこと。
(4) 会合における需要予測等将来予測値の検討に当たっては、具体的な個別会員情報を開示しての議論、意見交換は厳に避けるとともに、将来予測値を会員及び外部に提供する際には概括的な内容とし、会員相互間での協調行動を惹起するような形での情報提供は行わないこと。
- (会合に出席する会員への要請)
- 第11条 当会役職員は、会合に出席する会員に対し、当会として競争法遵守に取り組んでいることを周知するため、会合開始前に議長等に対して、別紙「一般社団法人日本ダイカスト協会の会合における競争法遵守に係るガイドライン」(以下「ガイドライン」という。)を、配付するか若しくは読み上げる等の方法をとるように要請するものとし、議長等は、この要請に基づき会員に対していずれかの方法によって当該ガイドラインの内容を周知しなければならない。
- (研修)
- 第12条 担当責任者は、当会役職員が競争法コンプライアンスに係る知識を有することが、会員からの信頼感や安心感の醸成につながることを踏まえて、外部セミナーの活用や会員会社のコンプライアンス担当部署の有識者等を招聘して研修を行う等、各人の知識向上に努める。
- (遵守状況調査、違反処分及び再発防止策)
- 第13条 担当責任者は、会合終了後速やかに事務局各部に対して、この規程の遵守状況を調査・確認する。また、この規程に照らして不適切な行為が判明した場合は、次の対応を行う。
(1) この規程に違反又は違反するおそれのある事態が発生した場合、担当責任者は、事務局各部の協力を得て、その原因について調査・分析を行い、適切な再発防止策を講じる。
(2) 会員が当会の活動の中で、この規程に違反し重大な結果を引き起こした場合は、理事会において慎重に審議し、違反会員の意見を十分に聞いた上で、処分を行うこと ができる。処分の内容は都度協議して定めるが、理事の解任や会員の除名処分の場合は総会決議事項となる。未然に防止された場合も必要に応じて審議し処分することができる。
- (改廃)
- 第14条 この規程の改正、廃止は、理事会の議決によりこれを行う。
- 附 則 この規程は、平成24年4月1日(一般社団法人の設立登記日)から施行する。
- (別 紙)
- 一般社団法人日本ダイカスト協会の会合における競争法遵守に係るガイドライン
- 本ガイドラインは、一般社団法人日本ダイカスト協会の主催により開催される会合における独占禁止法を含む競争法(以下「競争法」という。)遵守のためのガイドラインです。
- 会員は、競合他社との合意等が競争法に違反するとされた場合、当該会社が厳しい社会的制裁を課されるおそれがあることを十分認識の上、当会の会合に出席される際には、本ガイドラインを踏まえた行動を取っていただくよう要請します。
- 1.会合の出席者は、次のような行為を行うための議論や情報交換を行ってはならない(以下「禁止事項」という。)。
(1) 販売価格、供給数量などを取り決めて競争を制限する行為。
(2) 価格戦略、価格構成、価格変更の予定、代受条件などの申し合わせ。
(3) 販売先制限、販売地域制限、生産機種制限などの申し合わせ。
(4) 取引先、取引数量、売上高、市場占有率などを取り決めて競争を制限する行為。
(5) その他競争法に抵触するおそれのある行為。
- 2.会合の出席者は、会合に関連する懇親会等においても、禁止事項について話をしたり、情報交換を行ってはならない。
- 3.会合の出席者は、競争法に触れるおそれのある議題が提起された場合は、当該議題について反対の意思表示を行い、継続して協議される場合は議長に即時終了を提案し、さらに、終了しない場合には退席し弁護士等に相談すること。